2016年05月18日

16キロの太陽発電を搭載したマイスターハウスの宿泊体験棟。



マイスターハウスの宿泊体験棟。

マイスタ外観.JPG

1年余前に、案内してもらった。 しかし、その時は工事中であり、屋根も工事中でブルーシートが架けられたいて、太陽光発電パネルを搭載するために片流屋根だということすら分かっていなかった。
山口社長の口振りから推測して、施主の住宅を借上げてモデルハウスとして活用しているのだとばかり思っていた。 しかし、これはどこまでも私の勝手な思い違い。 実際には、土地も建物もマイスターハウスの所有物件。
そして、5年間程度は宿泊体験棟として活用し、ある程度のメドがついた 段階で、土地込みでの販売を考えているらしい。
今まで、宿泊体験をして頂いたほとんどの家族から契約を頂いているというから、「お見事」 と言うしかない。
同社の前橋のツーバイフォー住宅展示場は、築27年と言う住宅会社のモデルハウスとしては考えられない長寿を誇っている。
私の経験は、もっぱらバブル時代だったということもあって、モデルハウスの寿命は5~8年程度と考えていた。 長くて10年間。 でないと、内容が古くなって 建替えるのが常識。 27年と言う長寿命のモデルなどは、見たことも 聞いたこともない。 しかし、現実に部分的に手直しが行われたにしても、27年も展示場として美しく機能しているのだから恐れいる。
したがって、築5年だと新品同様に売れるであろう。

このモデルハウス。 まず屋根が、写真のように片流であることに驚かされた。
片流れと言うことは、当然太陽光発電パネルが搭載されているはず。 それも、せいぜい 5~8キロワット程度と考え、たいしたことはないと考えていた。

タイル.JPG

それよりも注目されたのが外壁の細いタイル。 普通のタイルの半分以下の小ささ。
しかも、コーナー部分には 角型のコーナー・タイルが使われていない。
「コーナー・タイルを使うと、折れる心配があるから使っていない」 との説明。
簡単に言うけれども、これはそんなに簡単な仕事ではない。
コーナー・タイルを使わずに仕上げている現場はアメリカでもヨーロッパでもお目にかかったことがなく、初めて目撃したもの。

太陽光15.JPG

そして、屋根に乗っかっている太陽光発電パネル。
何と16キロワットも搭載していると言うから、驚いた。
今から、2年前に建てた住宅。 したがって、買上価格は 30数円以上と高い。 しかも、有効期間は20年のはず。
ということは、5年後に入手したしても、14年間程度は高く買上げてもらえる。
「毎月、5万円の収入がある。 ということは、年間60万円が見込める。 使う電気代は 多くて年間30万円程度。 年間約30万円の収入のある住宅だと言える」 と、気負いなく断定。
「大手住宅メーカーや国交省などの役所は、ゼロ・エネルギーハウスなどと騒立てているが、要は太陽光発電パネルをどれだけ搭載するか を競っているだけ。 決して、省エネハウスをどう作くろうとか、あるいは断熱・気密性能を如何にして向上させよう とは考えていない」 とは、山口社長の弁。
さも、ありなんと同意してしまう。
「足利のエンジニアのお宅で、施主の特別な願いで 特別にQ値の高い住宅を建てたことがある。 施主の希望により、どんなことでも可能」 とは、心強い。

この体験住宅。 毎日使うほどお客が多い訳ではない。
このため、普段は暖冷房設備は切ったまま。 そのモデルハウスに 外気温度が26℃を超える真夏日に訪ねた。 当然、家の中は 「暑くてたまらないはず‥‥」 と考えていた。
ところが、家の中はカーテンが締められていたこともあり、「冷房運転を行っていたのではないか」 というほど涼しくて、文句なく快適。
玄関のドアを開けると、吹抜けの居間とダイニング・キッチンがある。 そして、居間からは2階へ上がる階段室が‥‥。
「真冬でも、吹抜空間の上下の温度差は 1℃しかなかった」 と言うのが事実だとしたら、Q値は0.8W程度、C値は 0.2c㎡/㎡という快適住宅。 ただし、1階の一部が車庫になっているために、Q値は限りなく0.9Wに近いらしい。 また、この体験棟が建てられた時期には トリプルサッシが普及しておらず、サッシの性能の悪さがQ値に影響を与えている。
206の外壁に充填断熱 + KMブラケット60ミリを使った ロックウールの外断熱。 サッシはプラスチックのペアのLow-E。 つまり、Sa邸と同じ仕様と考えてよいようだ。 ただ、Sa邸は デシカの除加湿装置が装備されている分だけ、快適性能が良いはず。
ただし、訪れた5月13日は、相対湿度も適宜で、快適性は最高に近かった。
それにしても、同社のデザイン力にはいつものことながら、脱帽。

このサッシを見れば、外壁の厚さか理解出来よう。
206材+外断熱ではなく、206材だけでQ値が0.7Wを切れる日が近付くことを祈念したい。

サッシ.JPG

これは、2階の回り階段室。

階段.JPG

寝室.JPG

2階には子ども室と全員が宿泊出来るようなに、6帖のタタミ室と6帖の板の間を備えた 大きな寝室がある。
もちろん、浴室・洗面・トイレもついている。
ただし、アメリカのように本格的なドライウォール工法が採用されている訳ではない。
つまり、天井面が吹付仕上げではなく、壁も塗壁仕上げではない。 全体にクロス仕上げ。 その点だけが引っかかるが、しかしアメリカにはない繊細さと工夫によって、フラットな天井・壁仕上げをしている点が大きく買える。
私は、ことのほか同社を高く買っている。 それは、アメリカの現場では絶対に見られない創意工夫が、随所になされているから‥‥。
ご存知のように、私はツーバイフォーを 北米並の率直な形で日本へ導入するために、2ヶ月近くも朝から晩までアメリカの現場に張り着いて、大工さんだけではなく、監督やあらゆる職種の仕事振りを綿密に調べた。
その結果、日本の現場では絶対に見られない生産性の高さと、真面目な仕事振りに圧倒。
それを知らしめるために、私は何千人の現場の人々に働きかけてきたつもり。
そして、藤和やハーティホームこそ、最高の現場力を持っていると自負してきた。

その私がハーティホームを辞めて、マイスターハウスの現場を見た時、アメリカで得た以上の興奮を覚えた。 それは、アメリカの現場以上に マイスターハウスの現場から学ぶべきモノがあったから‥‥。
以来、私はマイスターハウスの現場をアメリカ並みか、場合によってはアメリカ以上に高く評価している。
どこでも、現場改善のカギは現場に転がっている。
そのことを教えてくれたのが、マイスターハウスの現場。
私は、マイスターハウスが、本格的にドライウォール工法を 採用することを祈念している。 しかし、仮に同社がドライウォール工法を採用しなくても、同社の現場改善の試みはホンモノだと信じている。

そうでなかったら、27年間も前橋モデルを使い続けることは、不可能だから‥‥。


posted by uno2016 at 19:12| Comment(0) | 技術・商品情報 | 更新情報をチェックする
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