2016年06月20日

一条工務店のi-smartⅡに地場ビルダーか対抗してゆくには?



今日のこの欄で、野口悠紀雄著の「話すだけで書ける究極の文章法が作成出さるAI (人工知能とは‥‥)」(講談社) を取上げる予定で、原稿を書き終えていた。
ところが、ネットフォーラム欄へ18日付で藤木さんより「一条工務店が、i-smartのシリーズもので、i-smartⅡで、Q値がなんと0.51W/㎡・kという商品を開発し、販売を開始したらしい」 との特報が寄せられた。
これは一大事。
野口氏の指摘も面白いのだが、それに関わっている場合ではない。
一条工務店の 「Q値が0.51W/㎡・kという強烈なパンチに対抗するためには、地場ビルダーはどうあらねばならないか」 という大きな課題を一緒に考えてみることにしたい。


実は、前の i-smart のQ値0.82W/㎡・Kでも、地場ビルダーにとっては十分に脅威。
一条工務店だけが、この不況下にあっても売上を伸ばしていた。
三井ホームをはじめとしたツーバイフォーメーカーも、大手のプレハブメーカー各社もアップアップ状態。 もちろん地場ビルダーも軒並みアップアップ。 
これを打破するためには 「各社が統合して一条工務店対抗商品を開発するしかない」 と叫んできたのは、ご案内のとおり。
ところが、各社とも上の空。 本気で打開策を考えている会社は皆無。
私の昔の仲間で、206の壁に硬質ウレタンフォーム断熱を充填させて、両面に9ミリのOSBを張って壁倍率7.0倍以上の耐震認定を得ていた。 一条工務店より一歩前に、硬質ウレタンで認定を得ていたのはまぎれもない事実。

私は、i-smart の5.0倍という耐震性には、強い不満を持っている。
新井信吉氏の言う通り、「クギを変え、ピッチを変えれば、簡単に高い壁倍率が得られる」 ということを実証したまで‥‥。 50ミリに変えて65ミリのクギを採用し、クギのピッチを100ミリから50ミリに変えた。 おまけに、合板厚を12ミリから9ミリに変えた。 これで5.0倍の壁倍率が得られ、内部の石膏ボードのクギ打ちピッチを100ミリから200ミリに改悪している。
どう考えても、納得することが出来ないツーバイフォー工法の改悪作業。 そして、価格は低く抑えている。
価格が一条工務店より高くては、勝負にならない。
そのためには、ある程度の量、最低限の量をまとめねばならない。
仲間の地場ビルダーが、坪70万円台で売出すには、全国の地場ビルダーの協力が絶対的な条件。 何とか地場ビルダーが協力出来る価格を出して欲しいと仲間に願望したが、未だに返事がない。
これには、私もシビレが切れて、「勝手にしなさい」 と言うしかなかった。


私は、東京以西では0.51W/㎡・kというQ値は必要ないと考えている。
一条4工務店も、206の硬質ウレタンを充填するだけで、お釣りがくるはずだと考えている。
プラス50ミリの外断熱は必要ない。
何も、寒冷地のスウェーデンやドイツを真似する必要はないと考える。
私は、北海道が不燃材のロックウールを使って、プラス外断熱を行うことはやむを得ない選択だと考えている。 そして、北海道を真似て、S邸で206の充填断熱材にKMブラケットを採用して80ミリのロックウール外断熱をやって見た。
その結果0.9W/㎡・kの性能は得られたが、外断熱の工事にやたらと手間暇がかかり、予定以上のコスト高になってしまった。 この結果から、私は 「0.02Wの硬質ウレタンを使ってでも、内地の外壁は206に抑えて、外断熱は考えないようにすべきだ」 という信念を得てきている。 
別にKMブラケットに対して悪意を持っているのではない。 北海などの外断熱が不可避の場合は格好の資材。 だが、内地ではどこまでも206材に拘るべき。 そして、樹脂のペアー・サッシやトリプル・サッシの開発に意欲を注ぐべき。

そういった視点からみても、改良 i-smartⅡ には、私は納得出来ない。
樹脂のトリプルサッシのLow-E と硬質ウレタンを使えば、ことさら外断熱を用いなくても Q値は0.65W/㎡・kは十分に得られる。 そして、仲間の計画のように、両面OSBの9ミリ張りを優先させると、壁倍率は7.0倍以上となり、耐震性と耐水害性が飛躍的に高まる。
その商品を、仲間内で協力して、一条工務店の i-smartⅡ の前に発表すべきであった。
一条工務店程度の知恵は、地場ビルダーの中には十二分にあったことを、事前に知らしめるべきであった。

今から30年前の北洲の片方社長はすごかった。 カナダのR-2000住宅の動きをキャッチすると、個人で動き出した。 それにつられて、私ども地場ビルダーも建設省もツーバイフォー協会も動かざるを得なくなった。 その結果、施工を外注に出している大手は、気密性能‥‥つまりC値に構造的な欠陥を持っていることが判明。
一条工務店も、工事は外注に依存している。 このため、C値は硬質ウレタンを使用してもせいぜい0.5c㎡/㎡しか言えないはず。 これに対して、立派に教育した自社大工に施工をさせている地場ビルダーは、0.3c㎡/㎡は謳えるはず。 差が0.2c㎡/㎡はある。
そして、全熱交のロスガード90を使っている i-smartⅡ の場合は、トイレ・浴室・台所からのダーディ空気は、そのまま捨てているはずで、0.51W/㎡と言っても、驚くには当らない。 実質0.65~0.7W/㎡・kと考えて良かろう。 そして、気密性ではこちらが0.2c㎡/㎡は勝っている。
ということは、トータルで見たら一条工務店の0.51W/㎡・Kは、怖れる必要がなくなってくる。

私は、0.8W/㎡・kがコンスタントに出せ、C値か0.3c㎡/㎡が出せる地場ビルダーは、一条工務店の i-smartⅡ に対して、「価格力さえ出すことができれば、怖れずに足らない存在」 だと考えている。
しかし、0.82W/㎡もすごかったが、今回の0.51W/㎡はかなりの強敵だと考えざるを得ない。
もはや、仲間意識で団結するしか残された方法はない。


posted by uno2016 at 09:40
"一条工務店のi-smartⅡに地場ビルダーか対抗してゆくには?"へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。